漁師町の新鮮な金目鯛を干物で食す

奈半利駅・奈半利町中心部から国道55号線を南東に車で10分ほど進んだところにある加領郷地区。ここは漁業が盛んな地域だ。実は、この加領郷には、ふるさと納税の寄付金の一部を活用して作られた「加領郷 魚舎(かりょうごう なや)」という施設がある。2016年5月にオープンしたこの施設は、加領郷の漁港で獲れた新鮮な魚を加工するための加工処理室、調理室、飲食コーナー、商品の販売所を備えている。

「ふるさと納税で奈半利町に寄付をしてくださった方が、実際にここに来てくださったことがありました。全国のみなさんに来ていただいて、どのような環境で返礼品を作っているのか見ていただいたり、交流の場がもてたらいいなと思っています」
加領郷 魚舎の代表を務める畠中 悦子さんは、活き活きとした声で話す。

加領郷 魚舎の畠中 悦子さん。ふるさと納税の寄附者の方への感謝の気持ちであふれている。

ふるさと納税の寄付金を活用して、
返礼品を加工する施設を建設

加領郷 魚舎は、漁師のおかみさんたちを中心とした女性グループ5人で運営している。早朝から慣れた手つきで魚をひらいて、すべて手作業で細かいところまで丁寧に処理する。ふるさと納税で、全国の方々に加領郷の干物を知ってもらえたことが仕事のモチベーションになっているといい、みんな高齢ではあるが、元気いっぱいで張り切って仕事をしている。
「みなさまのご寄付のおかげで、このような立派な建物を建てていただくことができました。本当にありがとうございます」
感謝の気持ちと愛情を込めて、奈半利自慢の新鮮な魚を1枚1枚ていねいに加工・調理していく。

手作業で1枚1枚ていねいに、金目鯛を加工していく。その手つきは慣れたものだ。

鮮度抜群のキンメダイは奈半利ならでは

加領郷 魚舎のシンボルマークは金目鯛の目玉がモチーフだ。高知県は、西日本NO.1のキンメダイの漁獲高を誇る。高知県室戸市から奈半利町の加領郷あたりで水揚げされるキンメダイは「土佐沖どれキンメダイ」と呼ばれ、釣ったその日に水揚げができる、抜群の鮮度が自慢だ。
鮮度の秘密は高知県東部の地形にある。キンメダイは深海に生息しているため、陸地から比較的遠いところで立縄漁業やはえ縄漁業で水揚げされることが多いのだが、室戸周辺は陸地から近いところでも水深が深いので、漁港近くでも深海に生息する魚を漁獲することができる。釣ったばかりのキンメダイが、まだ新鮮なうちに水揚げされるのだ。

漁師ならでは!
高級魚キンメダイを干物に

金目鯛といえば、いわずと知れた高級魚である。脂がのって甘く、クセのない上品な味と、ふわっとしたやわらかな身。一般的には、煮付けにしたり、刺身やタタキ、鍋料理にされることが多いが、漁師ならではの調理法は「干物」と「炊き込みご飯」である。甘みのある脂がのった金目鯛の干物は、他の干物を圧倒する旨味が出るという。ほんの少し火であぶると、脂の甘い香りと潮の香りが立ち込める。白いごはんが何杯も進んでしまう。日本酒と晩酌も最高だ。
加領郷 魚舎では、金目鯛の干物のほか、金目ご飯の炙り丼、炊き込みご飯をいただくことができる。「骨チップス」は、普段は食べない骨の部分を利用したアイデアメニューだ。

金目鯛の干物は、少し炙っただけで良い香りが立ち込める。

加領郷では昔からキンメダイのほか、カツオやマグロ、カマス、サバ、アジ、スルメイカ、伊勢海老、しらす…と実に豊富な種類の魚介が獲れる。獲れたばかりの新鮮な旬の魚介を、贅沢にも干物にすることができるのは漁港町ならでは。土佐奈半利の海塩を含み、南国の風を受けたふくよかな風味の干物は、加領郷の自然と、町の人々のていねいで真面目な気質が生み出す逸品だ。

関連リンク:加領郷 魚舎 Facebook https://www.facebook.com/karyogou.naya/

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